2019年に開催された『Charli』のツアーLA公演は冗談でも大げさでも無く、僕が生涯忘れないであろう伝説の一夜だった。Charli XCXというアーティストがアイコニックな存在なのは間違いないが、Taylor Swiftのスタジアムツアーに参加し、”有り難い経験だったけど同時に観客との距離に違和感を感じた”とポストし炎上したこともあるが、実際彼女はBTSともコラボしたポップスターなのか、それともPC MusicやLGBTQシーンのリーダーとして活躍している存在なのかという判断は人それぞれ違うであろう。

そんな彼女だからこそ作れたステージは2500人ほどの会場に僕のような音楽ファン、全身オシャレをしまくったLGBTQシーンの人たち、子連れの家族までを全力で踊らせ、本当に心の底からあの場所だけは人種や性別や年齢というレッテルを全て燃やし尽くして誰もが楽しめるような空間だった。

それからコロナ禍で真っ先にアルバムを作ってリリースした『How I'm Feeling Now』はよりベッドルームな質感を醸し出したある意味パンデミックならではの作品ではありつつも、絶妙なインディー感が保たれた作品は〈PC Music〉系統のファンを中心に人を喜ばせたであろう。

そして本作『Crash』はある意味Charli XCXが今まで色んな音楽を作ってきた成長した姿を、ド真ん中のポップシーンに刺しに行く作品だと思う。

コラボレーションをしたアーティストもChristine and the Queens、Caroline Polache、George Daniel、Lotus IV、Oscar Holter、Digital Farm Animals、Rina Sawayama、Ian Kirkpatrik、Jason Evigan、Justin Raisen、Ariel Rechtshaid、Ilya、Oneohtrix Point Never、John Shave(Invisible Men)、Mike Wiseと本当に色んなところからアーティストが参加しているのだけど、つまりCharli XCXはポップスターだけど、いつも実験性を音楽に求めてきて、それが良くも悪くもスタジアムアーティストではなく、小さな一つ一つのコミュニティーに憧れられる存在になった経緯だと思うが、そこで出会ったすべての変わった人たちと一緒にとびきりのアリーナで鳴らす音楽を作った作品だと思う。

そこにはちゃんとLGBTQのメッセージからマイノリティーの人たちの立場も考えてたりしてる。

Rina Sawayamaを一番最初にフックアップしたのはCharli XCXだと思うけど、Rina Sawayamaも人気を得てその2人が堂々とこの年の一番のポップミュージックを鳴らしているのが清々しい。最高だ。

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◆ LP

Tracklist：
1.Crash
2.New Shapes feat. Caroline Polachek & Christine and the Queens
3.Good Ones：https://youtu.be/kjAuUXdSFaM?si=8MRlTiDruOw_lw9X
4.Constant Repeat
5.Beg For You feat. Rina Sawayama：https://youtu.be/hw_Gtwdnp1Q?si=d-HrxJ1uLYV02zzy
6.Move Me
7.Baby
8.Lightning
9.Every Rule
10.Yuck
11.Used To Know Me
12.Twice

Listening the album：https://open.spotify.com/intl-ja/album/1QqipMXWzJhr6yfcNKTp8B?si=D7HnSvdwQiC2aFvTJELUSQ

◆関連リンク
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Release Date : 4 October 2019
Label ：Warner Music

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