昨年初の来日公演も最高だったLoraine Jamesが別名義であるWhatever The Weatherを含めれば2022年の2枚目のアルバム作品とも言える『Building Something Beautiful For Me』。日本限定の帯/ライナー付き仕様で入荷しました。

この『Building Something Beautiful For Me』という作品はJulius Eastmanという音楽家の作品を素材にLoraine Jamesが音楽を再構築したアルバム。Remixというよりもオマージュという言葉を使うに相応しい作品で最初から最後まで息を飲むように美しく、水、空気、大地など様々な自然の中に飛び込むような神秘さとブラックホールの中に吸い込まれるような混沌さが彼女が奏でる電子音楽空間の中で一つに融合している。

『Building Something Beautiful For Me』というタイトルから伝わってくるように、恐らくLoraine Jamesは不遇で当時評価されぬまま死んでしまった敬愛するアーティストJulius Eastmanの存在価値を証明したいと想うのと同時に、自分自身が一番居心地の良い空間を作りたかったのだろう。

混沌/美しさその堺は紙切れ1枚ほどに薄いもので、それが純度高く混じっているように聞こえる作品だけど、途中一気にビートが激しくなる「Enfield, Always」という楽曲が収録されていたり、アンビエント、ビートミュージック、ノイズなどを組み合わせた「My Take」や「Black Excellence (Stay On It)」では中国風のシンセサウンドが組み込まれており、Yu Suとかにも通じるキャッチーさを生み出している。

間違いなく、Loraine Jamesだからこそ再構築できた素晴らしいアルバム。桃源郷への入り口なのか、天国への階段なのか、地獄への道筋なのか、それは人それぞれ違うかもしれないが、とにかくここではないどこかにトリップできる電子ミュージックだ。

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◆ LP（w Japanese Obi）/ Liner notes

Tracklist：
1.Maybe If I (Stay On It) ：https://youtu.be/S0FnZOwnbgA
2.The Perception of Me (Crazy Nigger)
3.Choose To Be Gay (Femenine)
4.Building Something Beautiful For Me (Holy Presence of Joan d'Arc)
5.Enfield, Always
6.My Take
7.Black Excellence (Stay On It)
8.What Now? (Prelude To The Holy Presence Of Joan D’Arc)

Listening the album：https://lorainejames.bandcamp.com/album/building-something-beautiful-for-me

◆関連リンク
Instagram
https://instagram.com/setfiretoloraine

Release Date : 7 October 2022
Label：Phantom Limb

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